能力開発をテーマに書いていると、時より凄い人物がモデルになるときがあります。
今回は身体能力について取り上げていこうと思いますが、この人間の持っている
身体パワーの可能性を まざまざと思い知らせてくれる日本人アスリートがいます。
色々なメディアからの情報を見るたびに、このアスリートに興味を持ったわけですが
今まで日本のスポーツ界で、ずば抜けたパワーを持った人物はたくさんいましたが、
それは その種目に限らたものだけ といったものが多いのではないでしょうか。
しかしこの男に限っては、何のスポーツをやっていたとしても超一流になったんだろうなと想像させる、いや、必ずなったであろうと確信させる日本人離れしたパワーとスピード、バランスを兼ねそろえた超人的な身体能力の持ち主です。
その男の名は、室伏広治。
おのずと知れたアテネ五輪ハンマー投げの金メダリストです。
では、驚異のパワー室伏伝説を交えながら、いったいこのパワーはどのようにして身につけたのか?どんなトレーニングをしているのか?を紐解いていきます。
目次
室伏超人伝説
1.握力測定不能
coc/No3というハンドクリッパーの針を振りきりクラッシャーさせた。
( ちなみにクラッシュさせるのに必要な力は127㎏ )
しかも何のウォーミングアップなしにいきなり握ったといいます…
2.100mを10秒台
あのムキムキの体にして瞬発力抜群ですね!
TBS系のスポーツマンNo1決定戦のBEACH FLAGS(天井から落ちてくるボールを
30mくらいの距離から走ってタッチする競技)でもダイブもせずに余裕でNo1でした。
30mの短距離なら、あのウサイン・ボルトより速いとの噂もある。Σ(゚Д゚)!
3.アームレスリング事件
そこには砲丸投げ日本記録保持者と元高校アームレスリング日本チャンピオンがいて腕相撲でだれが1番強いかやることになったそうな。
まず砲丸記録保持者とアームレスリングチャンピオンがやり、そこは予想通りアームレスリングチャンピオンが瞬殺しました。
次にチャンピオンとMr室伏が対戦。
アームレスリングのテクニックを使って満身の力を込めて攻めていくが室伏の腕はびくともしない。「さぁ そろそろいくか」といった表情で微笑みを浮かべながら Mr室伏が力を入れた瞬間、チャンピオンは瞬殺されました。
この状況はタレントの武井壮が目撃していて「こいつはヤバい!」と思ったそうです。
4.立ち幅跳び世界記録
練習の終わりに立ち幅跳びの練習をやっていたのですが、ひょいと飛んだ距離が3m60。
この立ち幅跳びは、その昔 4大会だけでしたがオリンピックの正式種目でした。
その公式世界記録は3m47・・・軽く世界記録超えてるじゃん!
5. 野球の始球式で131Km
私は野球のピッチャー経験者なので、これが個人的に1番ショックです。
巨人ー横浜戦の始球式でマウンドに立ったMr室伏は、お世辞にも綺麗とはいえないフォームから力任せに投げた球が131Kmを計測。
野球などやったことがない初心者に、簡単に球速を抜かれて落胆しました…
これが大谷翔平のフォームで投げていたら170Kmを超しメジャーNo1の速球派チャップマンを抜いたであろう快挙でした。
どうでしょう、この人間離れした超人伝説の数々…
この突出した身体能力は、どのようなトレーニングから身についたのでしょう?
超人室伏に迫っていきます。
超人的身体能力を身につけるトレーニング方法
Mr室伏は、スポーツ科学の大学教授だけあって その理論は解剖学的な見解から分析していて、非常に斬新でアイディアにとんでいます。
トレーニング理論
まず身体は、3つの要素から成り立っている。
①【解剖学的身体】( 身体・筋骨格 )
:車体
②【機能・可動性】( 関節の可動性 )
:ハンドル
③【脳・中枢神経系】
:ドライバー
①と②、筋肉、関節はどんなに頑張っても年齢には勝てず衰えていきます。
問題は③の脳や中枢神経で身体をコントロールしている部分が非常に大切で伸びる可能性があるといいます。
だから、ここを鍛えていくのが重要だということです。
脳・中枢神経を鍛えるということは、脳から正しい指令を送るための練習をしていくということです。
具体的には、常に違う刺激を与えて脳を慣れさせないようにしていくんですね。
それなら同じことの反復練習はダメなのか?と思いますが、それでは脳が慣れてくると練習の効果が半減してしまうんです。
反復は筋肉をつけるのには大切ですが、それはすでにできていることだから毎回違うパターンで次が読めないようにしていかなければいけないということです。
いかに反復させないように練習していくか!
慣れさせないようなトレーニングをしていくことがポイントです。
独自のトレーニング方法
基本は、スクワット、バーベルなどだがバーベルの両端にハンマーをぶらさげバランスを考えた練習をしていきます。
これは鍛える部分を一つに絞り込まずに、常に全身の筋肉を連動させて行うトレーニングです。用はバランスですね。
握力のトレーニングでも、ただグーパーをやるとか、器具を握っているだけでは感覚がなくなってくるから… 感覚がなくなったらもうスポーツじゃないと。
だから工夫するんですね。
新聞紙を片手で丸めていく。手の動きが毎回違ってくるんですね。これやるとめっちゃしんどいですよ!
これで脳に単純作業でなく、毎回刺激を与えていくんです。ただ握って鍛錬するのとは新鮮です。先ほど言ったバーベルトレーニングでも先端に重りをぶら下げることによって、同じバーベルを上げるのにも不規則な動きに力を加えてバランスを取らなければいけなくなるので毎回違う動きになります。
これが脳に刺激を与えるんですね。
大切なのは、その競技そのままのスピードに、素早い動作を意識していくということです。
何もバーベルを持ち上げることが目的ではないはずです。
その競技に活かすためにどういうトレーニングをするかが第一です。
最後にMr室伏が、自伝で書いてる言葉を書いておきます。
限界を作っているようでは世界と戦えない。
限界を超える練習をこなしてこそ世界と戦える。
限界を超える練習・・・ シンプルです。
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