大谷翔平が取り組むプライオボールトレーニングとは?球速アップ効果は

2022年シーズンも二刀流で大活躍の大谷翔平選手ですが、今年はよりピッチングが冴えまくっていますね。

そんな大谷選手がやっているウォーミングアップやトレーニングの動画を見ていると、何やら色の違ったカラーボールのようなものを壁に投げている風景を見かけます。

あれ何を投げているんだろう? と興味を抱きました。

まぁ、世界トップアスリートがやっているトレーニングですから、ピッチングに効果があるのは間違いないところでしょうが、大谷投手の投球を支える一貫として、一体どんな効果があるのか、またやり方など色々と調べてみました。

プライオボールとは

シアトル郊外にある野球トレーニング施設『 ベースボールライン 』社が開発、推奨するトレーニングボールで、表面がゴム状になっており6種類の異なる重さのボールを使用します。

見た目はこんな感じです。

重さは100g・150g・225g・450g・1kg・2kgがあり試合用の硬式球( 141.7g~148.8g )よりかなり重くなっています。

大谷選手は主に、キャッチボール前のウォーミングアップ時に壁に向かって投げています。

かなり力を入れて投げていますね。肩肘をほぐしながら筋力強化も図れますし、またフォームや腕の振りをチェックしていると思います。

プライオボールのやり方

さて先ほどの大谷選手の動画にある通り、5種類の投げ方で投げています。

簡単に説明していきます。まず、

  1. リバーススロー・・・背中側に投げる。
  2. ビボットスロー・・・投げる腕と同じ側の足を前に出して、腰を安定させて投げる。
  3. ドロップスロー・・・後ろ向きから反転させて投げる。
  4. ステップバックス・・・一歩後ろ足を下げて投げる。
  5. ウオーキングワインドアップ・・・歩いて助走をつけて投げる。

このメニューでボールの重さを変えながら、実際の腕の振りに合わせていきます。

このトレーニングをやるにあたって、押さえておきたいポイントがあります。

それは身体の捻りを意識して投げるということ。特に腰の回転と腕の内外旋をしっかり使って投げるというところです。

その辺のポイントを分かりやすく実技指導している、元楽天イーグルスヘッドトレーナー松谷大門氏の動画がありますのでアップします。

ぜひ参考にしてみて下さいね。

プライオボールの効果

重いボールを投げることで、

  • 肩肘の強化
  • 一貫した投球腕スイングの適応能力
  • 体幹を使って全身で投げる感覚

こういった投球動作での強化を促進することができ、球速アップ・コントロール向上に繋げることができます。

この中でも特に、一貫した投球腕スイングの適応能力に大きな効果があると思います。

重さの違うボールを投げることによって、脳から筋肉また筋肉から脳への神経( センサー )が調整され、筋力だけでなく身体の適応能力自体を活性化させる目的があるのです。

このことによって故障予防と共に、普段よりも速い腕の振りを身につけることができるんですね。

ドライブラインベースボールとは

前述したアメリカ・シアトルにある野球トレーニング施設『 ドライブラインベースボール 』ではどんなことをやっているのか?

2019年頃から取り組んでいる野球選手が多くいますが、現ドジャースのトレバー・バウアー投手がケガをきっかけに2015年~2018年にかけて取り組み始め、そこから4年連続で2桁勝利を挙げて注目されました。

2018年以降からはダルビッシュ投手や大谷選手も科学的トレーニングを取り入れ活躍しています。今やNPBやアマチュア選手まで幅広い層でトレーニング革命を起こしています。

その主眼は、個々の体力、特有の個性を活かした理想的なフォーム・トレーニング方法を推奨していくこと。

そのため最新機器を用いて、選手のフォームなどデータを管理。動作解析を参考に指導していきます。いくつか説明しますと、まず最初に

① モーションキャプチャーラボ

 17個のセンサーを身体に付けて、ハイスピードカメラで実際のプレーを動作解析をする。その選手に何が不足しているのかを分析・解明して、選手育成プログラムを作る。

② ピッチングデザインラボ

実際の球の回転数・回転軸を調べ球種改良をしていく。適したボールの握り、腕の振りを指導。

③ パルスセンサー

センサーを肘に巻き付けて投球に際しての球数・投球腕スイングの強さ・動き・角度・疲労度を測定することでデータを収集する。

ん~いかにも分析、戦略を重視したアメリカ的なやり方ですねー。徹底した動作解析によって間違いのない個々に適したトレーニング方法を提案するんですね。凄く合理的です。

まとめ

メジャーで覚醒したバウアー投手をはじめ、ダルビッシュ投手、大谷選手が活躍できる理由の1つがわかったような気がします。

徹底的に合理性を追及したトレーニング方式は、そのパフォーマンスを飛躍的に向上させる要因ですね。

一流のアスリートは、一流のトレーニングを取り入れています。

 

 

 

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