スポーツの試合で互角と思われていた相手に先制攻撃をかけられ、流れを引き寄せることもできずにワンサイドゲームで敗れてしまうことってないですか?
技術的な力の差はそんなに変わらないと思うのに、何が原因でその結果が出てしまうのか・・・考えさせられることがよくあります。
スポーツには、よく心・技・体、三位一体となったときに良いパフォーマンスができると言われます。
冷静に勝者との比較をしてみて、体力的・技術的にもワンサイドになるほどの差はない・・・とすると
『 心の部分 』 そう、力量の差があまりない時、ほとんどが心( メンタル )の強さが勝負の明暗を分けているのです。
練習では上手くいくのに、試合になると緊張して普段の力を発揮できない・・・と悩んでいる方に
- 一体、どんな気持ちで試合に臨めば自分の力を発揮できるのか?
- また、どんな状況においても持っている力を出せる強いメンタルは、どのようにして作っていけばよいのか?
精神的有利に立つためにも、1番難しい心( メンタル )の部分に焦点を当てて、じっくり考えてみたいと思います。
今回、『 メンタル強化 』をキーワードにスポーツドクター・辻秀一氏の『 スラムダンク勝利学 』や百獣の王・武井壮氏の言葉を参照にしていきます。
目次
質のいい練習を積んでいく
まず、出せる実力そのものが備わっていないと、メンタルばかり強く持っても『 ない袖は振れぬ 』状態になってしまいます。自分の納得いく技術、体力がないので自信は持てず、当然試合では力は発揮できませんよね。
『 練習では上手くいくのに試合になると思うようにいかない。実戦での上達に必要な要素は何ですか?』という質問に武井壮氏が答えたアドバイスがこちらです。
『 本番で弱い人というのは、練習時に実践と練習が分かれてしまっている。その時点でもう失敗。質のいい練習ができていない。』
『 練習の時に試合と同等のプレッシャーを作り出していないのなら、それはただスポーツの運動をしているだけ。』なのだと。
ミスが許されない試合での場面で、成功できる練習ができていたか? ん~ここ肝心ですね。
『 自分の最高のパフォーマンスを出す。』というテーマを持って練習を積んでいくからレベル( 精度 )が上がっていく。それが試合に発揮される訳ですね。
肉体的疲労を感じて何かを達成した気分になって、満足してしまっていないでしょうか?
そしてスポーツで勝つための要素は、3つのバランスがあるといいます。それが・・・
意識・無意識・セルフイメージ
ここからは、辻秀一氏 筆『 スラムダンク 勝利学』を参照にしていきます。
『 意識 』は、技術を習得していく時のスタート地点。正しいプレーができているか、頭で考えて確認しながら練習を積んでいく状態です。スポーツの上達は、この意識や考え方から始まります。
そして次の段階が『 無意識 』。個々が持っている実力、個性です。頭で考えなくても意識レベルを超えてできる行動と言えます。
一流プレーヤーほどこの『 無意識 』の領域が大きいのです。その大きさは練習の量と質で決まってくるといいます。またここで『 質 』がでてきましたねー。
実力をアップさせるには、練習量ばかりがピックアップされがちですが、『 質を決める考え方 』が大切なんだということですね。
なるほど・・・でも質を決めるには、、どういった考え方をすればいいんでしょう??
そもそも人間のパフォーマンスを構成するものは2つしかありません。
- 何をするのか( 内容 )
- どんな気持ちでやっているのか( 質 )
この内容と質でできているんですね。何をするのか内容がわかっていないと、ちぐはぐになりますし、心が整っていないと質が悪くなります。
つまり、今自分がやるべきことを理解して、機嫌よくポジティブにやっていける人は、無意識( 実力 )の領域が大きくなってくるということです。
勝つために必要な行動パターンと考え方のパターンを見つけ出し取り組んでいくことが大切になってきます。
そして、この無意識( 実力 )が本番で発揮されるかどうかは、誰の中にも存在する能力の大きさによって左右されるのだとされています。
それがセルフイメージです。
セルフイメージとは・・・『 自分が自分に対して抱いているイメージ( 印象 )』のこと。今までの経験や人それぞれの思い込みによって形成されていると言われています。
アスリートは、このセルフイメージをより高めていくことが『 自分はできる!』という大切な要素となっていきます。『 スラムダンク勝利学 』での大半は、このセルフイメージのことが書かれています。
その強さは、常日頃からの考え方・行動の仕方によって決まってくるものですから、日常からの習慣が必要になってくるのです。
セルフイメージを高めるためには
セルフイメージとは、簡単に言えば要するに『 脳の仕組み 』考え方、思い込みなんですね。
能力・努力の差でもなく、自分の心をコントロールできるか、上手く操れるかどうか・・・だだそれだけの違いのような感じがします。
『 スラムダンク 』ではセルフイメージを高めるために、色々な要素を挙げています。まず、
目標設定を明確にする
セルフイメージにとってプラスになる目標設定、その具体的な方法は、過去の実績や現在の状況などという根拠や常識を度返しして、あくまでも自分が本当に目指す理想像を目標に立てるということです。
『 自分は冷静に見てこの程度でいい、、』という消極的な想いでなく、主体性のあるものでなければいけません。
根拠などやっているうちに後からついてきます。積極的な姿勢なくして目標の実現はありません。
自分の意志で決めたことを自分の力で達成させていくことが、自分自身に物凄く価値を見出せる行為ですから、自分に対するイメージが変わっていきますよね。
そして、その目標を維持させていくためには、目標を達成した時の素晴らしさを強烈にイメージしていくことが必要だといいます。
自分の変化を見る力
スポーツは『 勝てば官軍 』とばかりに結果を重要視する傾向がありますが、ただ漠然と結果を追い求めていくのではなく、勝つために相応しい自分の変化に目を向けようということです。
たとえ敗れても、自分は何を学んでどう変われたか?が重要で、そこに至るまでにすでにできている変化とまだできていない部分を見直そう。と、そういった考え方の習慣が大切です。
今するべき事をやる意識
目標・考え方を設定したら、後は実行するだけです。設定した目標が高ければ高いほど『 やらなければいけない事 』も大変になってきます。
そして『 そのするべき事は間違っていないか?』を考える習慣をつけることが重要です。いくら大変な思いをして頑張っても、その行為が正しくなければ、目標達成のために変化もできず、無駄な労力を使っているでけになってしまいますから。
まとめますと、目標設定をしたら結果を追うだけではなく、『 変化 』を大切にするという意識を持つと同時に、そのために『 するべき事をする。』と意識をしなければならないということですね。
こういった意識・思考は、習慣から出来上がっていきますので、日常生活の中から実践していかなければならないことを強く強調しています。
そういった心の習慣がつけば、セルフイメージと無意識のバランスが取れて、ふさわしい結果が自然とついてくるものです。
試合で実力を発揮する精神力
『 いざ本番で緊張してしまい思うような動きができない・・・』ありがちですね。
では何故そんな心境になってしまうのでしょう?そのメカニズムとは? ここがハッキリすれば解決策はあると思いませんか。
緊張のほとんどは、不安からきます。その不安は想像からきます。つまり不安を煽る想像を自らしてしまっているのが大本の原因なっているのです。
そのほとんどが外部への囚われた感情からくる想像です。外部とは環境・相手・自分の理想との比較的な考えからきていると言えます。
『 こんな大舞台で失敗したら・・・』とか『 相手は凄いからやられるかも・・・』など現状の自分との比較から、ますます緊張感を募らせて自滅に陥るパターンです。このような焦りは、意識が『 今 』から離れることによって生まれる感情です。
そして、もう1つは 過去や未来への想像思考です。
『 ああすれば良かった、こうしとけば良かった・・・』という どうしようもない過去への後悔と『 うまくいくだろうか?』という どうなるか分からない未来への不安を募らせること。
この考え方の癖が不安や緊張の元になり、セルフイメージを縮小させ、実力の発揮を妨げる原因になるのです。
そうなると人間の体は、血管を収縮させ筋肉や神経を硬直させるアドレナリン系のホルモンを分泌させるため、身体的にもパフォーマンスを低下させるのです。
『 今、しなければならない事を全力でする。』という心の習慣を日常から養っておくことが、常にベストパフォーマンスをするための唯一の解決法だということです。
試合で実力を発揮するには、というメンタル的に難しいキーワードを簡潔にまとめてみましたが、よりじっくり考え克服したい方は、今回参照にした↓↓↓を。
まとめ
『 試合で力を発揮させて勝利する。』ことに必要な要素は、3つのCバランスがよいことといいます。それが
自信・冷静・集中 です。
自信とは、結果による自信より自分に対する自信。今までやってきたことからくる技術的・精神的自信ですね。
冷静とはセルフイメージそのものです。感情のコントロールができているか、日頃の心の習慣から作っていくものです。
集中は、過去・未来・他人・環境にとらわれていないか。『 今を大切にするべき事をする。』という日頃の考え方が集中への解決策でしょう。
あらゆるプレッシャーや緊張感を払拭するには、自分のマインドが自分にフォーカスしているかどうか、それは常日頃からの習慣から作り出していくものなんですね。
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