ミート力とは、バッティングでバットの芯でボールをとらえること。いくら力強いスイングをしていてもバットにボールが当たらなければヒットを打つことはできませんよね。
しかし、ボールとバットという円形同士の衝突において、ジャストミートさせるには点でとらえなければなりません。しかもバットの先端にある数センチの部分で真横から飛んでくる球を的確にミートするのがどんなに難しいことか・・・
そこで今回は、ミート力アップをさせる練習法とバッティング動作について書いていきます。
目次
ミート力を上げる動作とコツ
30年前に日本の野球界にはびこる常識の噓に鋭くメスを入れ、日米野球のレベルの差は単なるパワーの違いではない!とメジャーリーガーの合理的な動作を追及した、村上 豊著『 科学する野球 』を参照にします。
中心衝突をさせるイメージ
まずイメージしてください。
- 向かってくるボールの中心にクギが刺さっている。
- バットの中にトンカチが入っている。
と見立てて、そのクギをバットの中のトンカチで中心衝突させ打ち込むイメージです。
ボールの芯を打ち抜くためにはボール( クギ )の軌道に合わせてバット( トンカチ )をいい角度で中心衝突させたいわけです。
そのためには腕や手をどのように使ったら良いのでしょう?
バットの握り方
バットの握り方は大切です。
ボトムハンド( 前腕 )は内捻させ、トップハンド( 後ろ腕 )は外捻させフックグリップで握ります。
フックグリップとは、前腕の手首を内側に折るような、後ろ腕の手首は巻き込む感じで握るグリップのことです。
このような握りで振り出すとインパクトで自然と脇が閉まりますので、手や腕は胴体と一体化となりインパクトの衝撃をはね返して強打することができます。決してバットを傘をさすような感じで絞って握ってはいけないのです。
手首の使い方
インパクトでの手首の使い方は、コックとアンコックを使います。
- コック・・・親指の背面の方に手首を折り曲げる。
- アンコック・・・コックと反対側( 小指側 )に手首を折り曲げコックをほどく。
手首を支点としてテコの作用の働きによって、トンカチの先端( バットのヘッドスピード )が増幅されてインパクトが強くなります。
インパクトの瞬間、コックして振り出した手首をアンコックして加速をつけます。真横に刺さっているクギをトンカチで打ち付けるイメージです。
この腕の使い方とコック・アンコックを上手く使っている動画がありますので見て見ましょう。
MBL唯一の4割バッター、デット・ウイリアムのバッティングフォームです。
ちょっと昔の映像で分かりずらかったですか?
バットの握り方と手首の使い方をよ~く見て見ましょう。
では、バットの軌道を解説付き動画で参照してください。
ミート力アップの秘訣は、タイミングの取り方のイメージと正しい身体の使い方です。
ミート力を上げる練習法
球をとらえるイメージと動作ができたら、実際にボールを打ってみましょう。
まずは遅い球から打っていきます。バッティング練習でミートの感覚を掴んでフォームを固めるのに欠かせないのが、ティーバッティングとトスバッティングです。
ティーバッティング
斜め横側から軽く下からトスしてもらった球を打っていきます。
内外角、高め低めに投げてもらい、そのミートポイントと球の中心を打ち抜く感覚を掴んでいきます。
力んで振らなくても良いので、しっかりとフォームをチェックしながらスイングしていきましょう。
トスバッティング
正面から軽く投げてもらった球を打っていきます。
まずはどんな球でも、投げた相手にワンバウンドで返す打球を打ちます。次は守っている位置にゴロ、ライナーを打ち分けていく練習をしていきます。
( サードにゴロ、レフトにライナー、セカンドにワンバウンド、ライトにフライ…etc )
ミート力を上げる練習 動作とコツ まとめ
バットとボールを中心衝突させるには、ボールの軌道に対して90度で衝突させるのがベストです。
どんな球に対しても、この条件を満たす手や腕の使い方をしなければならないということです。それにはトップハンド( 後ろ腕側 )の前腕部をバットにたいして90度に保ちインパクトを迎えるのが必須条件なのです。
トップハンドを伸ばしきるまで、バットにボールを乗せて運ぶくらいの感覚がミートポイントを拡大させミート力をアップさせるポイントだと感じます。
その感覚を掴むまで、前述した遅い球での練習を繰り返し、徐々に実践の球に慣れていくようにしましょう。
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