格闘技ファンにはお馴染み、キックボクサー那須川天心。RISE 世界バンタム級・フェザー級王者( 40戦40勝28KO )
その切れ味鋭いパンチ・キックと驚愕スピードでのコンビネーションでKOを量産するレベルは
『 キックボクシング史上最高の天才 』
『 神童 』と称されるほどの逸材です。
何がそんなに違うのかって・・・速いんです。見れば一目瞭然なのですが、明らかにスピード感が逸脱しています。このスピードとパワーを身につけた背景には、どのようなトレーニングがあったのか?
今回は、那須川天心のフィジカル面を徹底的に探っていきたいと思います。
目次
那須川天心のスピードとテクニック
163cm、バンタム・フェザー級ですから53~57kgくらいの体重ですのでスピードがある階級ですが、過去に遡っても、これほどの驚異的なスピードを誇った選手はいたでしょうか。
フットワーク・距離感・コンビネーション・バンチ・キックのキレ、どれをとってもスピーディーです。
天心選手のKOシーンを動画で見てみましょう!
沢村忠バリの真空飛び膝蹴り( 昭和生まれの方はわかると思います… )や極真空手の胴回転蹴りも使って倒していますね。Σ(゚Д゚)!
天心選手パンチが強い。パンチの連打からの膝蹴り、ハイキックが強烈です。
特に左ストレートが非常にいいですね。腰の回転と共に肩からではなく肘から出ていくので切れ味抜群です。
そして闘い方がとてもクレーバーな感じがします。フェイントや目線での駆け引き、心理戦で次を読む洞察力が素晴らしい。負けなしの40連勝は納得です。
咄嗟の反応力の高さ・瞬時に攻撃に移れる瞬発力… この身体能力を身に付けるために日頃、どのようなトレーニングを積んでいるのでしょうか?
那須川天心のトレーニング
これだけのスピードのある攻撃力とディフェンスを保つためには、相当な体幹の強さとバランスが必要です。
キックボクシングはウエイト制のスポーツですので、むやみに筋肉を大きくしてウエイトを増やすわけにはいきません。なので基本はプライオメトリックトレーニング( 瞬発系トレーニング )になります。
プライオメトリック・・・筋肉には伸張反射( 伸ばした後に収縮する )性質があります。この性質を利用して筋肉に対する負荷を連続で行い、瞬間的に最大限の力を発揮させるトレーニングをします。
エクササイズにジャンプを取り入れるのです。
爆発的な筋力向上が見込まれます。天心選手のエクササイズをいくつか見てみましょう。
腕立て伏せにもジャンピングを加えています!これがパンチのシャープさと破壊力に繋がっていると思われます。エクササイズ1つ1つにスピードを意識してやっている感じです。
しかしトップアスリートというのは凄い鍛錬をしているものですね。
更にミット打ちの動画↓↓↓なのですが、鍛え抜かれた肉体から繰り出される攻撃は目にもとまらぬ速さです!
蹴り技が跳躍力があってテコンドーの蹴りみたいです。コンビネーションの速さは反射神経のなせる技ですが、頭で考えたことを瞬時に肉体で動かせる、イメージどおりの動きができているように感じます。
天心選手いわく『 アスリートは考えてやると0.何秒か遅れる。考えてやるのはトレーニングでやる。2~3週間もやれば、それが習慣になって無意識の領域でできるようになる。』
〚 脳より速く動きたい。無意識にできるようになると人は強い。』と。
スピード瞬発系を目指す方は、こういったサーキットトレーニングを取り入れれば効果間違いなしです。
那須川天心の食事や栄養補給サプリは?
ウエイト制格闘技で大変なのが体重管理、キックボクサーのほとんどが普段の体重より少ない階級にあわせていますから試合前は減量も行わなければなりません。
体重を増やさずに過激なトレーニングや試合に耐え抜く栄養補給をどのように管理しているのでしょうか。
減量期間中には『 減量飯 』と名付ける独自の『 おいしいダイエット食 』を自炊するそうですが、 【 栄養配分をタンパク質を60%・炭水化物30%・脂質10% 】くらいの割合で摂取します。
主な材料のメインは…
- タンパク質・・・ 鶏胸肉。
- 炭水化物・・・ 玄米。
- 脂質・・・ オリーブオイル、卵油、ナッツなど
『 天心流おいしいダイエット食 』のレシピを紹介します。
①まずメインであるタンパク質摂取の鶏胸肉なんですが、胸肉特有のパサパサ感をなくすための秘密兵器が
『 ボニーク 』という低温調理器。オリーブオイルをつけた胸肉を一定の温度で1時間くらい保つと柔らかくなるそうです。
少しコストはかかりますが、おいしいお肉でダイエットしたい方にはオススメ!
味付けにはコンソメや「 ダシダ 』という牛肉だし汁の素を加えて、亜麻仁油で焼くと普通のお肉ぽくなって美味しくなるみたいですよ。
更に筋肉をバキバキにするためプロテインも飲用、筋肉補強に愛飲しているのがボディビルサプリメントブランドのホエイプロテイン『 ナイトロテック 』アスリートには欠かせないアミノ酸補給もバッチリです。
キャラメルとイチゴ味があり、とても飲みやすく評判です。
②炭水化物摂取のお米には、玄米を用いています。そして玄米にプラス
『 スーパー大麦バリューマックス 』を混ぜて食べると食物繊維も豊富で便通や代謝が良くなり減量には持って来いです。
③そして脂質にはオリーブオイルや亜麻仁油など、オメガ3の体にいい油を選んでいますね。ダイエットには脂質は絶対必要だそうです。卵の油やナッツなどでも摂取しています。
野菜はブロッコリーを食べるのが多いそうですが、『 ビタミン摂取には野菜だけだと足りないと、サプリで補強しています。』
天心選手一押しのサプリメントが
『 HMB クリアマッスルハイパー 』必須アミノ酸・ロイシン配合、疲労回復効果が抜群で筋肉分解を抑える働きがあるため筋肉痛も1日で治ってしまうとか。
「 同業者には余り教えたくない…」といいますが。。これです↓↓↓
ビタミンを豊富に取ると甘いものを余り欲しなくなるようです。それでもどうしても甘いものが食べたいときには「 冷しさつまいも 」や「 ベリー 」で補っています。
こうした徹底した栄養管理で、ベストパフォーマンスに導くべくコンディショニングをしているんですね。格闘技のアスリートって凄いストイックです。
K-1王者 武尊との対戦が決定
かねてから対戦に向けて動いていた世紀の一戦が、2022年6月ついに実現しました。
7年という期間を要して実現したRISE、K-1のバンタム・フェザー級の世界王者同士の対戦とあって、お互いの威信をかけた一戦になることは間違いありません。
世界最強を決める一戦に武尊選手は、『 完全決着ルールでなければ意味がない。延長無制限で判定、引き分けはいらない。』
と言えば天心選手は『 そこまでいかなければいい話。』と両者ライバル視ビンビンの様子です。
体重ルールは、前日計量58kg・当日4kg戻しの62kgまでの契約。パワーで勝る武尊か、スピードの天心か・・・いずれにしても格闘技ファンにはたまらない試合になるでしょう!
そしてボクシング転向へ
次なる天心選手の野望がボクシング転向です。既に来年( 武尊選手とのラストマッチ以降 )ボクシング転向を公表しています。
華麗な蹴りを封印してパンチ( 拳 )だけに専念するジャンルを選んだ心境は・・・
『 キックはやり切った感が強いので、ボクシングの強いチャンピオン達を倒していく方が面白い。』と語っていますが、内心は世界でリスペクトされている同じバンタム級のモンスター井上尚弥の存在が大きいのではないかと思います。
それは世界で戦うことによって名声やファイトマネーが桁外れですからね。
今のキックボクシング技術は、昔のムエタイ式からボクシングに近くなっているという点から、天心選手のボクシング技術はすでにスピード・破壊力・距離感・タイミングすべて持っていると思います。
元世界ミドル級王者・竹原慎二氏は『 端的に言って世界チャンピオンになれる。キックとボクシングの1番の違いは警戒する距離感。しかし天心の群を抜いたスピードはカウンターも狙えるし有利。』
『 少し気になる点は、キックは3R、ボクシングは世界戦になると12Rあるので駆け引きがいるラウンドがいる。長丁場に耐えるスタミナ配分だけ。』と太鼓判を押しています。
まだまだ23歳、武尊戦からボクシング転向とこれから那須川天心の活躍から目が離せませんね。
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